家づくりコラム

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「家づくりの予算をこれ以上増やせない!」という方へ~地質調査をするタイミングについて~

明星光紀
更新日

七尾・中能登地域でのマイホーム建築には地盤改良工事が必要であるという前提で資金計画を練りましょう

地質調査は建築請負契約前に行う事をオススメしています

新築工事はこれから建築する建物を支えられる強度が土地にあるかどうかを調べる事から始まります。これを【地質調査】というのですが、この地質調査は出来れば建築請負契約をする前に実施する事をオススメしています。

なぜなら契約後に調査を行い、土地の強度を強くする【地盤改良工事】が必要と判定された場合その費用は50万~150万円(工事の内容によります)程度発生してしまうからです。

住宅ローンの融資が審査を通ったのは良いものの、「これ以上の融資は厳しいです」と金融機関から条件をだれた場合の家づくりの計画では尚更この調査は契約前にする必要があります。

その理由は、資金計画ギリギリで建物金額を想定していた場合、思わぬ出費(地盤改良工事)が発生すると計画全体に影響を及ぼすからです。

地盤改良が必要であると判定された場合は法律で定められている【瑕疵担履行法】の関係で、必ず工事を行わなくてはいけません。「昔は地盤改良工事なんてしていなかったから、しなくても大丈夫」とたとえ施主であるアナタが主張したとしてもその主張は通らないのが現状なのです。

基本的に地盤改良工事はあるものと考えて資金計画を練りましょう

七尾周辺は海岸平野・三角州・谷底平野・氾濫平野に該当する地域が含まれており、地盤的には不安定な地域となっています。

土地の名称とその性質について(引用元:東京@14区より引用

建設予定地周辺では地盤改良工事が不要との判定実績があった場合は心情的に【地盤改良工事不要】として資金計画を練りたくなります。ところが、上記に挙げた【七尾周辺は軟弱地盤】という理由から、出来れば調査の結果が出るまでは資金計画に地盤改良工事費用を見込んでおいた方がよいと考えています。

仮に周辺の土地で地盤改良工事が発生していなくても、もしかしたら昔の地形の関係で建設予定地には地盤改良工事が必要と判定される可能性もあります。なぜなら、敷地全般的の強度が良好であっても、計測したある一点だけ「地盤が軟弱である」と判定された場合は補強工事が必要と判断される為です。

出来る限り詳細なデータをとれる調査方法を採用しています

先程から申し上げている【地質調査】の方法はいくつかあります。弊社もこれまでいくつかの方法を採用してきましたが、今はSDS試験を採用しています。

SDS試験は「地盤の土質をより正確に判断し、的確な地盤評価を支援するための試験法」(ジャパンホームシールドのホームページより引用)とされています。より正確なデータを計測する事によって、建築地の周辺では改良工事を行っていても、不要と判定されるケースも出てきています。

お客様にとってのメリットを最優先に考えればこそ、この方法をオススメしているという訳です。

この調査は調査専門会社・地盤改良工事会社が行っています(弊社は地盤改良会社が行っています)。地盤改良会社が調査をおこなうと、改良工事が発生するようにデータを取り扱うのではないか?ともしかしたら心配される方もいらっしゃるかもしれません。

当然ながら、モラルの関係もあり、そのような事をする会社はありませんし、実際調査会社と調査したデータを解析する会社は別の会社となっていますので、そういった面でもその辺に心配は無用です。

このように基本的には下記の3社がそれぞれの役割を担って不動沈下を起こさせないような対策を練っているのです。

最後に

今日ご紹介したように地盤改良工事をないものとして計画を練ってしまうとまさかの時にせっかく納得して契約したお家が建てられなくなってしまう可能性があります。

そのような事態を回避するためにも事前に心配な問題をクリアさせて、気持ちよく家づくりに臨んでくださればと思います。

一生に一回の家づくり。後悔のないように楽しんで行って、豊かな生活を手に入れてくださいね。