家づくりコラム
- 家づくり全般
夏の住まいの困りごととその対策について
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やはり過酷な暑さが主な困りごとです
家づくりをする際、LDKはとても日当たりが良い位置にゾーンニングして、朝から明るい空間で朝食をとったり、日中は照明を点けずに生活出来るように工夫する場合が多いです。
しかし、裏を返せば夏場の住まいの困りごとに直結する可能性もあります。先日、LIXILさんから送って頂いた資料の中に【夏の住まいの困りごとランキングTOP5】という小冊子がありました。
- 冷房が効きづらくて光熱費が心配
- 部屋が暑い
- 風通しが悪い
- 防犯面が心配で窓を開けて寝れないし、暑くて寝れない
- 部屋の中にしても紫外線で家具や床の色が変色してしまう
いづれの困りごとも暑さが関係してます。夏ですので当然といえば当然ですよね。
この困りごとを解消するには2つの方法があります。1つは家全体の断熱性能を良くするという事です。
施策は延期になってしまいましたが、2020年からは新しい省エネ基準が制定される予定でした。その断熱基準をクリアすれば対策がしっかりとれている訳ではありませんが、一つの基準としてはこのレベルをクリアしておきたいところです。
そしてもう一つは窓から熱を入れないという事です。
壁や屋根よりも熱が入ってきたり出ていきやすいのは窓です。従って窓ガラスの性能を上げる事も大事ですが、そもそも熱を入れないという考え方も大事です。
参考までに窓ガラスの性能をあげる為には3つの方法があります。
- ペアガラスでLOW-Eガラスを採用する
- 1.に加えてペアガラスの真空層にアルゴンガスを入れる
- トリプルガラスを採用する
値段的には1.<2.<3.となりますが、値段に応じた効果は得られます。
それ以外に熱を入れない方法としてはこれらの方法が有効です。
- 庇(ひさし)を設ける
- 植栽を植える
- シェード等の日除けを設ける
ご存知のように夏の太陽高度は高いです。上からの日差しをシャットアウトするという意味では庇はとても有効ですし、コストもそれほどかかりません。冬場はというと太陽光が低く斜めから日差しが入ってきますので、庇が日射を遮るという事はありませんし安心して採用頂けます。
植栽を植える際のポイントは落葉樹を植えるという事です。庇と同様の考え方で落葉樹は夏場に青々とした葉っぱを枝につけて日射を遮ってくれて、冬には葉っぱを落として枝のみの姿になり日射を遮ぎる事がないからです。
最後にシェードですが、リビング等の大きな窓にはウッドデッキやタイルデッキをリビングの延長空間としてつくるケースがふえてきています。このような場合に窓の上に手動で操作できるシェードを設けると日射を遮る意味でとても有効です。
これから夏本番を迎えます。毎年、夏の暑さに悩んでいる方は良かったら参考にして下さいね。