家づくりコラム

  • 間取り

住宅密集地でもしっかり太陽の光を取り込めます

明星光紀
更新日

敷地が小さかったり、細長かったりと条件が厳しくても日射は確保できます

面積が限られている狭小地や敷地のまわりが建物に囲まれているところでも明るい家を建てたい。

七尾で一戸建て住宅の建築を検討する場合、60坪~70坪くらいの大きさの土地を探し、40坪前後の家を建築する方が多いのではと個人的には思っています。この事からもマイホームの計画には敷地に余裕があるという場合が多いのですが、中にはどうしても生まれ育った街中の環境(敷地に限りがある地域)で新居を取得したいとご要望される方もいらっしゃいます。

マイホームを新築する時は誰しもが

明るいLDKや玄関、洗濯物が良く乾くサンルーム

というお部屋を希望されます。しかし、マイホームから隣家までの距離が近く、子供室の窓を開けて手を伸ばしたら、隣家の窓も触れてしまうような程度の距離な敷地の場合、太陽の光(日射)をお部屋に取り入れる事は期待出来そうもありません。

では、このようなケースの場合、日射は諦めなくてはいけないのでしょうか?

タイトルに答えは書いてありますが、決してあきらめる必要はありません。日射を確保する方法として、以下の3つがあげられます。

  1. 天窓をつける(天窓からの光が差し込むような吹き抜けをつくる)
  2. 中庭をつくる
  3. LDKは2階につくる

それぞれの施工事例を紹介します。

1.天窓を採用した明るい2階ホールとそこからLDKに沢山に光を降り注げるようにように工夫した七尾市S様邸

家の中心にある吹き抜けが家族の笑顔を作る家

2.日射だけなく、プライベート空間としても利用できるように中庭を作った七尾市M様邸

夫婦で過ごす時間を充実させる家

参考までに、建築基準法では居室の面積の1/7以上の窓(厳密に言うと採光に有効な窓)を設けないといけないという決まりがあります。したがって、全く採光が確保できないお部屋といものは作れないのです。

話は変わりますが、3.の事例については提案しても採用される事はほぼありません。やはり、今は良いけど、将来の事を考えると。。。という意見が圧倒的に多いからです。しかし、寝室や子供室は使用する時間も短く、基本的に寝るだけという用途でしか使わないと捉えれば、日当たりの悪い1階にもってきて、明るい2階にLDKをもってくるというのは有効ではないかと個人的には思います。(もちろん、建築基準法は順守しないといけませんが)

以上の事から、敷地に制限があっても間取りを工夫する事によって日射は確保出来ますので、あきらめずにゆっくり検討してみてください。