家づくりコラム

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内装材の不具合事例とその対策について

明星光紀

ヒビ・シワ・割れは生じてしまいます

シティハウスの建物では採用率の高いビニールクロス(以下:クロス)。この素材が生活環境的に良いとか悪いとかという話はおいといて、クロスを採用した場合に覚悟しておかないといけない症状がいくつかあります。今日はその症状についてご紹介します。

  1. ヒビ
  2. シワ
  3. ジョイントコークの割れ

この3つの症状がほとんどなのですが、この症状が起きるのって施工が悪いからなのでしょうか?

答えはどっちとも言えません。同じ施工をしても早い段階でこれらの症状が出てくる時はあれば、全く出ない事もあるからです。ではこの症状ってなんで起きるのでしょうか?

原因はP.Bや木材が湿気を吸収したり放湿したりする事によって動く事だと思います。下地系が動くのにに対して仕上材であるビニールクロスは伸び縮みしないので、これらの症状が起きてしまうのです。

参考までにこの症状は、木造住宅だけでなく、軽量鉄骨造等の建物でも生じます。ですので、ある意味仕方ないかな。というのが現状なのです。

それでもお客様からしたら納得がいかない方もいると思います。そこでシティハウスはお引き渡し後の定期点検の際に1回に限り無償で修理しています。下地が落ち着く時期的な関係もあるので、1年点検とか2年点検で直す人が多いです。

湿気の問題も関係する症状なので、お客様がどのような生活をしているのか?も症状が出る出ないに少なからず関わっているので、出来るだけ一年を通して空気の環境を変えずに生活するのが唯一の対策方法ですが、それを気にするばかりに生活が窮屈になったら、せっかくのマイホームでの生活が息苦しいものになってしまい、マイホームを取得する意味の本末転倒です。

したがって、対策という対策はなく、クロスを採用するとこれらの症状が起きる可能性が高い事を覚えておいてくださればと思います。