家づくりコラム

  • 資金計画

金銭感覚を麻痺させないように気をつけましょう

明星光紀

心の会計をコントロールすることが大切です

家を買う時、多くの方が “金銭感覚の麻痺”という現象に陥る可能性があります。私も会社を経営している関係上、取り扱う金額は大きく、時折麻痺している自分に気付く事もあります。

例えば、日常生活の中で5万円の買い物をする場合、安易に決断することは出来ませんよね。ところが、家づくりにおいての5万円の変更工事は食後に頼むドリンクよりもあっさり決断してしまうといった感じです。

なぜそのように判断出来るのかは明白な理由があります。

仮に建築費用が2000万円として、2000万円に対する5万円はわずか0.25%という割合なのに対し、800円のランチに200円の食後のコーヒーをつけるとその割合が25%にもなってしまうからです。

この相対思考は建築費用だけではなく、家づくりに付随して掛かる費用(家具や家電、カーテン等)にも同じように起こりうる可能性があるので、財布のヒモをしめられるように常時心掛けて下さればと思います。

資金計画はとても大切です

家づくりにおいて、資金計画が大事なのはご承知の方が多いと思いますが、間違えてはいけないのは【そのやり方】です。

資金計画では、最初に毎月の返済可能金額を設定し、そこから全体予算を算出します。家づくり全体の総予算を把握しないことには、土地や家や外構にそれぞれ一体どれだけの予算を掛けるべきなのかが具体的に分からないからです。

この順番を間違えてしまい、予算の振り分けが出来ていない状態で先に土地を買ったり、家のプランを描いてしまったら、予算オーバーを招く大きな原因となります。

そして、そのしわ寄せが、今後ずっとあなたの負担になり続けます。

また、毎月の返済金額は、楽観的に考えすぎてしまうと家計の収支がギリギリの生活になり、本来の家づくりの目的である【豊かな暮らし】とはかけ離れてしまう可能性もあります。

マイホームを持つことによって今の暮らしよりも負担が増えることになります。

したがって、無理のない予算を設定し、資金計画を練る事が成功する家づくりの第一歩なのです。

家づくりをしている時の注意点

冒頭でお伝えしたように日常では高いと感じる金額でも、家づくりにおいては高いと感じにくくなってしまいます。

その結果、「これくらいなら・・」と追加工事を重ねていった結果、大きな金額となるのです。

最近の家づくりはインターネットやSNSでの情報収集が欠かせません。それ自体は否定するつもりもないし、むしろ積極的に情報を収集した方がよいと思いますが、見栄えがよい空間はお金がかかっているのも正直なところなので、住宅メーカーさんと「どうすれば予算内で理想の空間をつくれるのか?」を検討してみて下さいね。

どうしても叶えたいことが、50万円高くなることだとしたら、優先順位が低いもので50万円削れないかといった感じでバランスを意識してみるのも良いと思います。

最後に

我慢ばかりして家づくりが味気なく面白いものではなくなったというのも残念なケースのひとつです。そのような事が無いように信頼できる住宅メーカーを見つけ、担当者さんと膝をつき合わせながら少しでも後悔の残らない家づくりを行って下さいね。