家づくりコラム

  • 資金計画

今だけはなくこれから先の事も考えて住宅ローンを組みましょう

明星光紀

夢を膨らます前に現実的なお話もさせてもらっています

「こんな家が良いなぁ〜」と家を建てる前には誰もが沢山のご要望を持たれるはずです。それはとても大事な事なのですが、家は敷地の形状や方位に合わせて間取りを考えたりしていくものですし、何よりもご予算を守りながら建てる事が大切です。

したがって、家づくりのアプローチの一つとして【予算を決めてから家づくりをスタートさせる】という方法もあげられます。

あなたはご自身の予算についてどのようにお考えでしょうか?

現在の家賃よりいくらくらいまで多く払えるのか?

例えば「今の家賃に2〜3万円プラスした毎月返済金額で家づくりをした」と友人から聞いたとします。

七尾でも多くのご家庭が共働きであることからその返済金額は【今は】それほど無理がないかもしれません。家づくりは一生に一度の一大イベントなので、皆さんしっかり検討されているし、釈迦に説法かもしれませんが、家づくりをする上で頭に置いておいてほしいのは【これから先の収入が約束された訳ではないのに、長期間の返済だけは約束されてしまうこと】です。

また、社会保険や物価は問答無用で上がっていくかもしれないし、お子様の教育資金であったり、老後の生活資金貯蓄も考慮していかないといけません。

そのような事を踏まえて、お金に困ることなく、ずっと豊かに暮らし続けて頂く為に家づくりの予算設定を行ってほしいと考えます。

当たり前ですが、出来るだけ負担は軽くしましょう

今不自由のない暮らしをしているのでれば毎月の返済金額は家賃と同等の金額理想ですし、少し余裕があるのであれば家賃に上積みしてもよいと思います。

その上で返済金額以外にも将来のことを見据えて貯蓄できるように検討して下さいね。

貯蓄に関してのお話ですが、iDeCoという個人型確定拠出年金や、つみたてNISAという制度をご存知ですか?

iDeCoは、年金なので60歳を過ぎるまで掛けたお金を引出すことが出来ないのですが以下のようなメリットもあります。

つみたてNISAは毎年40万円以内であれば、20年に渡って積み立てたお金が増えたとしても通常約20%かかる税金がかからないというメリットがあります。

このような制度や生命保険、定期預金等を併用して利用する事によって不透明な将来に備えていってくださればと思います。

30歳の共働きの夫婦の場合

ここでシミュレーションをしてみます。

旦那さんは、iDeCoに毎月1万円、つみたてNISAに毎月1万円加入

奥さんには、iDeCoに毎月5,000円、つみたてNISAに毎月5,000円加入

お二人の収入にもよりますが、iDeCoに加入することでご主人は年間で12万円所得控除が増えることになり、もし所得税の税率が5%だとしたら年間6,000円所得税を安くすることが出来ます。

また、10%かかる住民税を、年間12,000円安くすることが出来るという事になります。今保育園代は無料ですが、もし保育料が再びかかるようになれば住民税が安くなれば保育料もそれに連動して安くなるという訳です。

奥さんも、年間で6万円の所得控除が増えるようになるので同じように所得税率が5%だとたら、年間3,000円所得税が安くなり、年間6,000円住民税が安くなることになります。

簡易的ですが、もしこれを30年間ずっと続けることが出来たとしたら、(6,000+12,000+3,000+6,000円)×30年=81万円も節税をすることが出来るという事になります。

最後に

もちろん日々の暮らしが優先ですし、積み立てを優先して生活が苦しくなるような事があってはならないし、これらの積み立てができないような住宅ローンは組むべきではないというつもりはありません。あくまで考え方の一つとしてご検討されてみてはいかがでしょうか?というご紹介でした。