家づくりコラム

省エネに役立つ窓ガラスを採用しましょう

明星光紀

Low-Eガラスの存在をご存知ですか?

省エネ住宅と聞いて連想するのはどんな住宅ですか?

おそらく頭に浮かんでくるのはこれらの事だと思います。

マイホームを建築する場合に特に私達が特に意識するのは、【採用する断熱材】と【隙間をいかに小さくするか】です。なぜならこれらは簡単にはリフォーム出来ないところだからです。

なぜ簡単にリフォーム出来ないのかというと、新築工事は後戻り(手直し)工事が出来ない重要なところから作られていくからです。

地盤改良工事→基礎工事→躯体(上棟)→窓設置や断熱工事→内部造作・外装工事→住宅設備設置→内装仕上げ工事

大まかにいうとこのような流れです。

費用の大小は違いますが、装う(内装・外装)工事については比較的容易にリフォームできます。しかしながら、事(こと)躯体(柱等)や窓の位置変更、断熱のやり直し等については容易にはリフォーム出来ません。

したがって、

を着工前からしっかり検討する必要があるのです。

話を省エネ住宅に戻します。省エネを考慮する際に一番の目安になるのが電気代です。エアコン等の室内環境を整える機器を如何に効率良く動かすか?が電気代を大きく左右させるので、電気を出来るだけ使わないようにするには、部屋の温度を出来るだけ乱高下させない事(=エアコンの負荷を減らす事)が大事です。

この時に役立つのがLow-eガラスの存在です。

Low-Eガラス(引用元:旭ガラス設計者向けサイト

この窓ガラスはガラスに特殊金属膜をコーティングして、外から入ってくる熱射線をシャットアウトしたり(遮熱)、部屋に入ってきた熱を外に逃さない(断熱)ようにする事が出来ます。(両方の機能を備えたガラスはなく、遮熱か断熱どちらかを選択しないといけません)

Low-Eガラスが採用された七尾市K様邸(引用元:シティハウス産業HP

強い日差しが入ってくるリビングや寝室、子供室の窓には遮熱、洗面脱衣室やサンルーム等の水廻りには断熱を採用するのが一般的です。

ここで一つご提案があります。リビングの南窓には断熱ガラスを採用してください。理由は冬の日射にあります。

夏は太陽高度が高いので、庇等で熱線をシャットアウト(室温を上げない)して、太陽高度の低い冬は斜めから入ってくる熱(日差しが庇に遮られません)を逃さない(室温を上げる)ように出来るからです。共に自然の恩恵を利用しながら、エアコンの負荷を軽減できるのです。

採用する窓の数によりますが、1軒のお家での通常のペアガラスとの差額は10万円〜20万円くらい。少し高額ですが、快適な暮らしを実現するのに役立つと思いますので、是非Low-Eガラスの採用をご検討してみてくださいね。