家づくりコラム

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冷蔵庫の位置は家事効率を左右します

明星光紀
更新日

長年家づくりのお手伝いをしていますが、この問題はいつも悩みます

冷蔵庫をLDKのどこに置くかによって空間のイメージが変わったり、キッチンと冷蔵庫の位置関係によって家事効率が変わります。

そこで今日は冷蔵庫をどこにおくとどうなるのか?について考察していきます。

冷蔵庫を見せるか見せないか

当然ながら冷蔵庫はLDKのキッチン周辺に置きます。最近はLDKにホテルライク感を与える空間づくりも人気があるのですが、LDKに入った瞬間に冷蔵庫が目に入ってしまうと生活感が漂ってしまう為、「冷蔵庫を見える場所におきたくない」と思われる方も少なからずいらっしゃいます。

そんな時は冷蔵庫を隠して生活感を無くすという方法があります。

これらの方法が主な隠蔽方法です。

収納に冷蔵庫を隠すデメリット

冷蔵庫が見えないとキッチン周りがスッキリしますが、デメリットもあります。それは

という事です。

ワンアクションとは引き戸をスライドさせる事です。収納内に冷蔵庫があると、引き戸を開けてから冷蔵庫のドアを開けるので、冷蔵庫を開けるまでにツーアクション必要となり、開閉が面倒くさいのです。

と、ここまでは当たり前の理論なのですが、よく考えるとお客様が来ている時は引き戸を閉めて食器棚や冷蔵庫を隠すでしょうが、日常の生活では常に開きっぱなしのはず。

したがって、デメリットは収納スペースが嵩張る事だけかもしれません。【だけ】といってもスペースが嵩むと建築コストも嵩むので、看過できない問題です。

シンク後方とコンロ後方、どちらに置けばいいのか?

次にキッチン背面に冷蔵庫を置く場合、シンク後方とコンロ後方どちらがよいのかについてみていきます。

通常、冷蔵庫から出した野菜等は洗ってから切ってカウンターの上やコンロで調理すると思います。

この事からシンク後ろが便利と思うかもしれませんが、よく考えるとお肉とか魚は水洗いをせずにいきなり調理する事が多い事から、これからの事を考慮して総合的に判断する事が良いと思います。

今使っている冷蔵庫を新居でも利用する場合は開き勝手に注意

冷蔵庫の扉には

の二種類があります。今使っている冷蔵庫を新居でも使う場合は配置の利便性ばかりを考えてシンク位置や冷蔵庫の開き勝手を考えないと不都合が生じる可能性があるので、注意が必要です。

そうは言っても結局慣れます

これを言っては元も子もないのですが、意匠的なもの(隠す隠さない等)や建築的なもの(キッチンの配置やシンク位置等)はどうしようもありませんが、冷蔵庫の配置については生活していく中で次第に慣れていき不便を感じなくなる方が多いと思います。

それでも新居の計画の際はしっかり考えれば考えるほど、納得のいくものになるし、入居時の満足度も高いのは間違いありません。

ネットの情報を検索するのは大事ですが、あくまでも現在検討中の間取りに今の自分達の生活を照らし合わせてみて「どうすれば生活しやすいか?」をしっかり考えてくださればと思います。

という訳で今日は冷蔵庫の位置についての考察でした。一緒に一回の家づくり、心残りが少なくなるように取り組んでくださいね。