家づくりコラム

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春先に新居へ入居したい場合は余裕をもって計画しましょう

明星光紀
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冬は着工に適していないって本当なの?

世間一般的に2月と8月は暇な時期といわれています。2月は寒すぎるし、8月は暑すぎるので、経済活動が停滞しがちなのが原因だと思います。

住宅業界の動向はというと他の月と変わりはないです。

といった事が原因としてあげられます。七尾は大手住宅メーカーが比較的参入していない地域なので、上の項目は当てはまらず、現場は落ち着いている事が多いのですが、下の項目は当てはまりますので、週末はお打ち合わせが多く予定されています。別の言い方をすると冬場の着工はやはり少な目なのが現状なのです。では冬の着工は工事をするのに適していないのでしょうか?

お客様から頂く質問の中に「冬の着工は避けた方がよいのか?」というものがあります。

確かに雪の降る地域ですので、適しているかどうかといえば、適していません。ただ、勘違いして欲しくないのは構造的な不具合を生じさせるから適していないのではなく、工事が工程通りに進まないから適していないという意味です。

今年の積雪量はすごいです

最近では積雪量も減ってきましたが、雪が降ると土工事や基礎工事に遅れが生じます。雪が降るということは気温も大分下がっていますので、基礎工事等でコンクリートを打設するのは怖いからです。

怖いというのは、コンクリートが硬化不良を起こすという事です。最近の技術では、これを避けるためにコンクリートの性能を補正して硬化不良を起こさないようにする事が出来ます。この点で、構造的な不具合は生じにくいと言えるのです。しかし、自然の力は侮れません。したがって、念には念を入れてあまりに寒い日にはコンクリートの打設を延期したりするのです。万が一にも失敗があってはいけませんからね。

駐車場コンクリート等も同じです。硬化不良を起こさないような日を選んだり、屋根に積もった雪が落ちてきて、打設したばかりのコンクリートを凹ませてしまうという事もあり得る事から屋根に積雪があるうちはコンクリートを打てなかったりします。

これらの理由で他の季節に比べて工期が遅れるので適していないという事が言えます。しかし、考え方によってはこの時期に土工事や基礎工事を外した工程であれば問題なく工程通りに工事は進むという事にもなります。

雪が降る前の12月初旬に基礎工事を済ませ、上棟、雪が落ち着いた3月頃から仕上げ工事(駐車場コンクリート等)という流れです。

雪が降る前に屋根さえ仕上げる事が出来れば、大工工事や外壁工事等は雪に影響なく工事を進める事が出来るからです。ただ、例年であれば今年程雪の影響は気にせずに着工しているのも正直なところです。

以上の事から冬場の工事は構造に与える影響を懸念する必要はありませんが、タイトな工程だと思うような時期に入居できない可能性もありますので、「3月や4月に入居したい」という方は工期には余裕をもってご計画する事をオススメします。